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タイのニュース&トピックス:2024年5月前半


内閣が外国人に10年間のEECビザを許可(5月15日)
 内閣は、国内の産業の発展を支援するため、東部特別開発地区(EEC)で働く企業の幹部や専門家を対象とした10年間の特別ビザを承認
した。
 同ビザは10年間有効で、複数回の出入国が可能であるが、雇用契約の期間を超えてはいけない。元来、このビザはタイへの入国と最長5年間滞在の許可であった。現在、EECビザには、次の4つの種類がある。①専門家用(EECビザSpecialist「S」)、②経営者用(EECビザExeutive「E」)、➂技術者用(EECビザProfessional「P」)、④配偶者および扶養家族用(EECビザOther「O」)である。10年間の有効に加えて、
個人所得税率を17%の固定税率で軽減できる。今後、同ビザは国の産業を促進し、国家競争力を強化することが期待されている。

タイ投資委員会(BOI)が第1四半期に新規の投資申請が31%増加したことを明らかに(5月3日)
 タイ投資委員会(以下BOI)は、第1四半期の新規の投資申請額が前年比31%増加したことを発表した。
 第1四半期の新規の投資申請総額が2,280億バーツとなり、エレクトロニクス部門と電化製品部門が最高額となった。エレクトロニクスおよび電気製品への投資申請額は合計771億バーツで、次いで自動車および自動車部品が213億バーツ、石油化学および化学薬品が176億バーツ、
デジタル技術が174億バーツ、農業および食品加工が132億である。
 BOIは、新規の投資申請724件を受理した。新規の投資申請数は前年同期比94%増加した。この増加の原因の一つは、地政学的な紛争に
より、投資家が新たな投資先を探すようになったと考えられる。また、外国人起業家にタイへ投資することを奨励するために、政府が海外で
プロモーション活動を行ったことがあげられる。
 一方、今年1月~3月までの海外直接投資は前年同期比130%増加し、投資申請が460件、投資額が16%増の1,690億バーツとなった。
シンガポールが425億バーツの投資申請でトップとなり、中国が347億バーツ、香港が266億バーツ、台湾が200億バーツ、オーストラリアが
172億バーツと続いた。第1四半期にBOIは785件の投資申請(総額2,550億バーツ)を承認し、前年同期比6%増となった。これにより、輸出額は年間6,000億バーツ以上増加すると見込まれ、5万人の雇用を創出すると推定される。



7か月ぶりにインフレ率が上昇(5月4日) 
 タイ商務省貿易政策・戦略事務局(TPSO)は、4月の総合インフレ率が前年同月比0.19%上昇し、7か月ぶりにプラスになったと発表した。
 4月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.85%上昇した。2024年1~4月の平均CPIは前年比0.55%低下した。暑さの影響で生鮮野菜や果物の価格が上昇したが、他の商品やサービスの価格であった。生鮮食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は前年比0.37%上昇し、3月の水準と同水準となった。
 同局は、5月に関して、昨年の政策による電気料金の低下、極度の暑さによる農作物価格の上昇などが原因で、総合インフレ率が上昇すると
予測している。また、燃料と農産物の価格がまだ上昇しているため、インフレ率は今年の残り期間で1~1.5%の範囲で上昇すると予想して
いる。

新エネルギー補助金を閣議決定(5月8日) 
 内閣はエネルギー分野における国民の生活費の削減を目的として、以下の3つの措置を承認したと発表した。
 ① デイーセル燃料価格を、4月20日~7月31日まで1リットルあたり33バーツに上限を設定する。この措置に60億バーツの予算を計画して
いる。
 ② LPガス価格を、4月1日~6月30日まで15kgのガスシリンダーあたり423バーツに上限を設定する。この措置に5億バーツの予算を計画している。
 ③ 月間300kWh以下の電力消費者に対して、電気代を1kWh当たり19.05サタン(1バーツ=100サタン)の割引を提供する。この措置に18億バーツの予算を計画している。
 エネルギー事業局(DOEB)によると、第1四半期のタイの燃料消費量は前年同期比2.6%減の1日あたり1億5,700万リットル(MLD)
となった。1月~3月までジェット燃料とLPガスの需要が増加したが、ガソリン、ガソホール、ディーゼル、圧縮天然ガス(CNG)、重油の
使用量は減少したとのことである。



BBGI Fermbox Bio がセルロース系酵素の生成を予定(5月14日) 
 酵素の開発を行うBBGI Fermbox Bio社は、農業廃棄物を様々な新製品に変えることができる酵素の生産を準備していると発表した。
 同社は、第一段階では4億4,000万バーツの投資予算で20万リットルのセルロース系酵素を生産する計画である。長期的には生産量を100万
リットルまで増やす計画である。
 セルロース系酵素は、廃材、稲わら、キャッサバパルプ、バガスに含まれる複合炭水化物であるセルロースを分解し、グルコースに変換
する。開発者は、グロコースを原料として使用して、バイオプラスチックや持続可能な航空燃料など、様々な生物化学的な製品を生産できる。
 同社は、タイ投資委員会(BOI)から投資奨励金が与えられ、東部特別開発地区(EEC)のチャチェンサオ県で生産を行う。同社は、
2027年内にタイをASEANのバイオハブにするという政府の計画を支援するとしている。

タイの家庭が最も支出するのは交通費、ガソリン代、電話代(5月5日)
 商務省の調査によると、4月のタイの家計の消費支出が平均1万8,187バーツだったことを発表した。最も支出したのは、交通費、
ガソリン代、電気代である。
 非食品およびアルコール飲料のカテゴリー①は、総合支出の58.5%を占め、食品および非アルコール飲料のカテゴリー②は残りの41.5%を
占めた。
 交通費、ガソリン代、電話代の合計は4,267バーツであり、カテゴリー①の中で最も大きい支出となった。また、カテゴリー②の中で最も
大きい支出は、自炊のための食費で1,651バーツであった。4月の消費者信頼感指数(CCI)は3月の54.1から51.9に低下したが、17か月連続で50の水準を上回った。
 タイ商務省貿易政策・戦略事務局(TPSO)によると、この減少は、人々が生活費の高騰と新学期にかかる費用を懸念することによる。また、ソンクラン祭りの後押しがあっても、タイ経済がまだ完全に回復していないと述べた。今後は、生鮮野菜や果物など、猛暑の影響を受ける商品の物価を注視するとしている。

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