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ベトナムのビジネスニュース:2025年12月前半


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TKVが年間計画を上回る生産を達成したと発表(12月1日)

 TKV(ベトナム石炭・鉱産グループ)は、2025年の石炭生産が計画を200万トン上回る見通しであると発表した。これは政府が求める成長目標を下支えするとともに、グループ全体の増産余地を広げる成果である。
 11月の原料採掘量は約310万トン(計画比102.8%)で、11か月累計は3,570万トン(前年比104.3%)となった。石炭精製量は323万トン(101.2%)で、累計3,530万トン(101.7%)。販売は335万トン、累計3,984万トンとなった。石炭以外の事業も安定しており、アルミナ生産は11月で11.3万トン、累計130万トン(計画比100.8%)。精鉱銅は4.5千トン(112.5%)、銅カソードは2.6千トン(103.2%)。発電量は8.12億kWh、累計91億kWhと高水準で推移した。
 12月は地域・世界情勢の不確実性に加え、北部の寒波や南中部の豪雨・高潮などの気象リスクが予想される中、TKVは生産計画を堅持する方針である。12月の主な目標は、採掘量269万トン、精製炭333万トン、販売416万トン。アルミナは13.1万トンを生産し14万トンを販売する予定で、発電は10.7億kWhを見込む。連結売上高は1兆4,620億ドンを目指す。
 TKVは安全確保、在庫管理、資源境界の保全を徹底するとともに、国内外での販売市場拡大を推進する。さらに、鉱物分野ではデジタル化と技術管理を強化し、生産の安定維持と年度計画の最大達成を図る方針である。これにより、2025年成長目標の実現と、労働者の雇用・所得確保を両立させる体制を固めるとしている。

 

 

Betagenが発酵飲料市場を活性化、ベトナム初の自社工場を建設(12月2日)

 Betagen(タイの大手発酵乳飲料企業)は、ドンナイ省アンフオック工業団地に3万5,932㎡の土地を長期賃借し、ベトナムで初めてとなる自社工場の建設を開始した。
 現在、プロバイオティクス(健康に役立つ生きた微生物で、乳酸菌やビフィズス菌など)需要が急増しており、製品イノベーションの余地も広がる中、Betagenの現地生産は、市場の価格構造、製品ラインアップ、販売戦略に大きな影響を与える可能性がある。ドンナイ工場は南部の物流拠点として機能し、スーパーマーケット、コンビニ、ECチャネルへの供給速度を高めるとともに、ラオス、カンボジア、ミャンマーなど周辺国への輸出拡大も期待されている。
 一方で、現地調達する生乳の安定供給と品質確保が最大の論点であり、基準に満たない場合は輸入や農場提携が必要となる。その場合、コスト上昇が価格戦略に影響するリスクがある。さらに、国内生産化により競合他社は価格調整やプロモーション強化、マーケティング投資拡大などの対抗策を打ち出す可能性が高い。
 世界市場ではプロバイオティクス飲料が急成長しており、2024年に411億ドル規模だった市場は、2029年に656億ドルへ拡大すると予測されている。アジア太平洋は主要成長地域で、Fonterra(ニュージーランド乳製品大手)、Danone(フランス乳製品大手)、Yakult(日本の乳酸菌飲料大手)、Kerry Group(アイルランド食品原料大手)、Lactalis(フランス乳製品大手)などの大手企業が製品改良や新カテゴリー開発を進め、競争が激化している。
 ベトナムの乳製品市場は国内企業が市場の75%を占め、Vinamilk、TH、Nutifoodなどが大きな存在感を持っている。Betagenの現地生産開始は、物流費、税負担、冷蔵保管コストの削減を通じて価格競争力を高め、輸入品や国内中小ブランドとの競争を本格化させる転換点となる可能性がある。これにより、既存大手各社もプロバイオティクス配合の改良、フレーバー刷新、販促強化を迫られる局面に入るとみられている。

 

 

農業・環境省が11か月輸出額の過去最高更新を発表(12月3日)

 農業・環境省は、2025年11月の農林水産品輸出額が約58億USDとなり、前年同月比8.4%増加したと発表した。1~11月累計の輸出額は640.1億USDで、前年同期比12.6%増となり、2024年に記録した624億米ドルを上回った。
 品目別では、農産品が342.4億USD(前年同期比15%増)、畜産品が5.67億USD(16.8%増)、水産品が103.8億USD(13.2%増)、林産品が166.1億USD(5.9%増)と、幅広い分野で増加した。一方、輸入額は11月に39.2億USD、累計444.5億USDとなり、貿易黒字は195.5億USDで前年から19%増加した。
 主要品目では、コーヒーが特に好調で、11か月間の輸出量は140万トン、輸出額は78.8億USD(数量14.1%増、金額59.7%増)となった。平均輸出価格は1トン当たり5,667.6 USDへ上昇し、主な輸出先はドイツ、イタリア、スペインであった。中でも、メキシコ向け輸出は26.1倍に急増した。果実・野菜は79.1億USD(19.5%増)、カシューナッツは47.6億USDと堅調に推移し、胡椒は数量減ながら価格上昇により15億USD(23%増)となった。
 一方で、コメは競争激化と世界市況の下落の影響を受け、数量・金額ともに減少し、11か月間の輸出量は750万トン、輸出額は38.3億USD(数量11.5%減、金額27.7%減)となった。茶葉は主要市場での需要回復が遅れた。ゴムも価格がやや上昇したものの、数量・金額ともに約7%減となり、11か月で170万トン、28億9,000万米ドルにとどまった。
 同省は、2025年通年の農林水産品輸出額が700億USDに達し、黒字は約200億USDに拡大する可能性があるとの見通しを示している。同省は市場拡大と輸出促進策を加速させるとともに、安全性と環境配慮を重視した「グリーン・バリューチェーン」の構築を進め、循環型かつ持続可能な農業の発展を目指す方針である。

Autoliv Viet NamがAmata Ha Long工業団地で1億5,400万USDの新工場を稼働開始(12月4日)

 Autoliv Viet Nam(自動車用エアバッグ・シートベルト世界最大手のベトナム法人)は、クアンニン省のSong Khoai – Amata Ha Long工業団地 (タイ系アマタグループが開発するハイテク工業団地)において新工場の竣工式を開催した。これにより、Autolivのベトナム初の製品が正式に量産化され、同社のアジア生産網がさらに強化されることとなった。
 新工場は総投資額1億5,400万USD、敷地面積9haで、エアバッグ用材料・部品および関連安全装置を製造し、Autolivのグローバルサプライチェーンに供給する。
 同工場は Autoliv のアジアでのプレゼンスを一段と強化する拠点となり、地域顧客との距離を縮めるとともに、ベトナムにおける事業拡大の基盤となる。
 Autoliv Viet Nam によれば、新工場は Autoliv のグローバル基準に基づき建設され、環境配慮型の最新技術を導入し、品質保証プロセスも国際規格に準拠している。稼働後は年間約1,000万製品を生産し、主に輸出向けに供給される予定である。これにより、ベトナムは自動車安全部品の国際供給網における存在感をさらに高めることが期待される。

 

 

統計総局が11か月間の工業生産指数(IIP)が前年同期比9.3%増となったと発表(12月6日)

 統計総局によると、2025年11月の工業生産は、国内消費の年末の輸出需要に対応するため、企業の生産が拡大したことを背景に、引き続きプラス成長を維持したと発表した。
 11月の工業生産指数(IIP)は前月比2.3%増、前年同月比10.8%増となった。これにより、1~11月累計のIIPは前年同期比9.3%増となり、鉱業が7.0%増、給水・廃棄物管理・廃水処理が6.5%増、電力生産・配電が5.8%増となった。2025年の累計でも、加工・製造業は10.6%増、給水・廃棄物管理・廃水処理は8.4%増、電力生産・配電は6.5%増、鉱業は0.9%増と、いずれも前年同期を上回り、前年同期の減少傾向から大きく回復した。
 また地域別では、2025年1~11月において、全34省・市で工業生産指数が前年同期比で上昇した。特に加工・製造業と電力生産・配電部門の好調が、各地域のIIP押し上げに寄与した。
 産業別では、自動車製造は22%増、非金属鉱物製品は16.5%増、ゴム・プラスチック製品は16.4%増、金属製造は15.5%増、衣料品は13.5%増となった。主要工業製品でも、自動車は37.4%増、テレビは19%増、圧延鋼材は18.5%増、水産飼料は14.8%増、普段着衣類は14.2%増、セメントは14.1%増、革靴は12.8%増など高い伸びが目立つ一方、天然ガスは5.9%減、化繊織物は1.8%減となり、分野間で明暗が分かれた。
 全体として、工業生産は年末需要と輸出向け生産の増加に支えられ堅調に推移し、2025年の産業活動は幅広い分野で力強い回復基調を維持している。

 

 

THACOとHyundai Rotemが鉄道産業の内製化に向け提携(12月7日)

 THACO(ベトナム大手自動車・機械企業)は、Hyundai Rotem(韓国の大手鉄道車両メーカー)と都市鉄道および高速列車向け機関車・車両の内製化協定を締結した。同協定は、ベトナムが鉄道産業発展戦略を推進し、鉄道交通網整備を強化する中で合意されたものであり、両社が鉄道分野における戦略的協力を構築する契機となった。
 同協定では、Hyundai Rotemが鉄道分野の最先端技術をTHACOに移転し、THACOが都市鉄道車両と高速列車を自社ブランドで国内生産する計画が示された。またHyundai Rotemは、車両から通信・信号システム、その他E&M分野まで統合する体系の構築に協力し、THACOが製造・運行管理・保守まで一貫して技術を習得できる体制を整えるとした。
 THACOはホーチミン市に所在する786haの機械・支援産業専門工業団地内に、車両製造区、閉鎖型試験線路、最新型大修理センターを含む鉄道産業コンプレックスを建設する計画で、これにより、鉄道産業の内製化基盤を形成し、長期的にベトナム鉄道市場の自立性向上に寄与するとしている。

PV PowerがLNG火力「ニョンチャック3・4号機」の進捗を発表(12月8日)

 PV Power(ベトナム石油ガス発電総会社)は、ベトナム初のLNG火力発電所プロジェクトである「ニョンチャック3・4発電所(NT3・NT4)」の建設進捗と商業運転開始に向けた現況を発表した。
 NT3・NT4は、ドンナイ省に建設されている輸入LNGを燃料とする発電所で、総投資額は約14億USD、総設備容量は1,624MWとなる。両発電所が全面稼働すれば、年間90億kWh以上の電力供給が可能となり、エネルギー転換の進展と電力需要が急増する南部地域において、重要なベース電源となる見込みである。
 同プロジェクトにはGE製の最新型9HA.02世代ガスタービンが採用され、発電効率は62〜64%と国内最高水準に達する。これにより、NT3・NT4はベトナム国内でも最も高効率なガス火力発電所群の一つとなる。輸入LNGの導入は、温室効果ガス排出削減に向けた国家ロードマップに沿うものであり、2050年の実質ゼロエミッション目標にも資する。
 一方、同案件は国内初のLNG発電プロジェクトであることから、法制度や政策枠組みの未整備、先端機器サプライヤーの選定、複雑な投資・建設手続きなど、前例のない課題にも直面した。資金調達は政府保証なしで行われ、SACE(イタリア)、SERV(スイス)、KSURE(韓国)、SMBC(日本)、ING(オランダ)、Citi(米国)、Vietcombank(ベトナム)などの国際金融機関から支援を受け、厳格な環境・社会基準を満たす形で実現した。
 建設面では、サムスン物産(61%)とリラマ(39%)によるEPCコンソーシアムが担当し、3,257人の技術者・作業員が関与した。
 運転開始に向けては、NT3発電所が11月19日に商業運転開始の認証を取得し、NT4発電所も12月15日までの商業運転開始を目指す。PV Powerは今後、安全性の確保を最優先としつつ、次世代タービン技術の内製化や人員育成、運転コストの最適化を進め、LNG電源開発をさらに拡大するとしている。

 

 

KIM LONG MOTORがタイ向けにバス1,000台を輸出(12月9日)

 KIM LONG MOTOR(ベトナム商用車メーカー)は、タイのKIJSETTHI Mobility(タイのモビリティサービス企業)と正式に販売契約を締結し、KIM LONGブランドのバス1,000台をタイ市場向けに供給する。今回の大型輸出契約は、「Made in Vietnam」製品の競争力を示す重要なマイルストーンであるとともに、同社の国際展開に向けた大きな一歩となる。
 契約に基づき、KIM LONG MOTORは、12m級バス(内燃機関およびEV)、7.8mバス(内燃機関)、7.5m EVバスといった主力モデルを供給する。これらは同社のエンジニアチームが、タイ特有の道路環境や交通インフラ、顧客ニーズを踏まえて研究・開発し、仕様を最適化したものである。
 特に7.5mおよび12mのEVバスは、KIM LONG MOTOR自動車製造組立工業団地内のバッテリー工場で製造されるBYD(中国EVバッテリーメーカー)の新型バッテリー技術を採用し、安定した走行性能と高い省エネルギー性、排出量削減を実現している。これらの車両は、タイ政府が進めるグリーン交通政策にも合致している。
 また、12m級のKIMLONG 99シリーズには、大型商用車用のYUCHAI K11エンジン(ユーチャイ:中国商用車エンジンメーカー)が搭載されており、排気量10,979cc、出力410Psを発揮し、燃費は100kmあたり19〜22リットルと高効率である。同シリーズは、これまでに2,000台以上が市場に投入されている。
 輸出される全車両は、KIM LONG MOTORの自動化生産ライン(自動化率90%)とデジタル管理システムを活用して製造されている。さらに、2025年12月5日に稼働したYUCHAIエンジン製造組立工場を活用し、国際基準に適合する多様な動力ユニットを自社供給できる体制を整えている。
 今回の1,000台規模の輸出は、KIM LONG MOTORの技術力と生産能力が、地域における厳格な品質基準に対応していることを示すものであり、同社が中東やその他の国際市場へ活動を拡大するための重要な成果であり、東南アジアでのEV化の加速に伴い、両社の協力は地域の交通インフラの「グリーン化」に寄与し、持続可能なモビリティの未来を切り拓く取り組みとして期待されている。

 

 

FPTとNovaGroupがAIエコシステム構築に向けた包括提携を締結(12月9日)

 FPT(ベトナム大手IT・DX企業)はNovaGroup(ベトナム不動産・消費・教育・サービスの複合企業)と包括的戦略提携を締結したと発表した。
 同提携は、両社がAI・ビッグデータ・IoT・自動化技術を中核としたデジタル変革を共同で推進し、ベトナムにおけるAIエコシステムの構築を主導することを目的としている。これにより、両社は「スマート・ヒューマン・サステナブル」を理念とした新たなデジタル基盤の確立を目指し、国家レベルのAI応用を加速させる。
 提携の具体的な取り組みとして、FPTとNovaGroupは共同でAI Center of Excellenceを設立し、研究開発、技術導入、人材育成を体系的に進める。ビジネス、マーケティング、組織運営、財務、顧客対応などの分野でAIソリューションを展開し、意思決定支援や顧客体験向上を図る。
 さらに、スマートシティやPropTech、スマート農業、観光分野でのAR/VR活用などにも連携を拡大する。人材面ではAI-Firstに基づく研修を実施し、デジタル人材基盤を強化するほか、会員データ基盤を連携させ、業界横断型のサービス体験を提供する。
 NovaGroupは過去数年にわたりDXを積極的に推進し、Aqua CityのAI監視システム(約2,000台のAIカメラを活用)、Nova AI Mall(AIによるライブコマースプラットフォーム)などの取り組みを展開してきた。今回の提携は、これらの活動をさらに深化させ、業務効率化やガバナンス強化、企業価値向上につながると位置付けられており、両社は今後もAI主導のイノベーションを創出していくとしている。

VALが東南アジア最大級の大豆油圧搾コンプレックスを稼働開始(12月10日)

 VAL(米国・シンガポールの大豆油・飼料原料合弁メーカーのベトナム拠点)は、大豆油圧搾ラインの2号機を正式に稼働開始したことを発表した。これにより、VALは総処理能力を1日7,800トンへと拡大し、東南アジア最大級の大豆油圧搾コンプレックスを構築したことになる。
 新ラインは4,000トン/日の処理能力を持ち、既存ライン(2011年稼働)と合わせて年間260万トンの大豆を処理し、約200万トンの大豆ミール(大豆粕)を生産できる規模である。大豆ミールは国内飼料産業の基幹原料であり、VAL単体で国内需要の約30%を供給可能になる。
 VALのプラントは11.2haの敷地に建設され、総容量12万トンを保管できる8基の大型サイロを備える。これらのサイロには温度・湿度の完全自動制御システムが搭載され、原料の鮮度維持と品質安定を図っている。製造工程は原料洗浄、脱皮、圧延、調整、抽出までフルオートメーション化され、NIR(近赤外分析:リアルタイム品質監視技術)センサーにより品質の一貫性が確保されている。
 同工場はHACCP、HALAL、KOSHER、ISO 22000:2018、ISO 14001:2015、FSSC ver6、OSHAといった国際規格を満たし、食品安全・環境保全・トレーサビリティの面で地域最高水準に位置付けられる。また、廃熱回収システム、閉ループ型水循環システムを導入し、エネルギー消費と環境負荷の低減を図っている。
 同社は今後、年間50万トン超の大豆原油を生産し、国内消費に加え輸出需要にも対応することで、ベトナムの地域的な大豆油供給拠点としての地位強化に寄与するとしている。

 

 

Grab VietnamがCharge+とEV充電網拡大で提携(12月11日)

 Grab Vietnam(配車・デリバリープラットフォーム最大手のベトナム拠点)とCharge+(東南アジア大手EV充電ソリューション企業)は、電動車向けの充電およびバッテリー交換ネットワーク拡大を目的とした協力協定を締結した。同提携は、EV利用者やGrabパートナー・ドライバーが信頼性の高い充電サービスに容易にアクセスできる環境を整備し、両社が掲げるグリーントランスポート推進の長期的な方針を具体化するものである。
 両社は、自動車・電動バイク・電動スクーターに対応する柔軟な充電ソリューションを提供する計画で、Charge+の東南アジア各国での充電インフラ構築実績と、Grabが持つテクノロジー、ユーザーデータ、地域需要の知見を組み合わせることで、ベトナムにおける充電インフラ不足という構造的課題の解消を目指す。
 技術面では、Charge+の充電・交換拠点情報をGrabアプリとAPI連携し、位置情報や稼働状況をリアルタイムで表示することで、ドライバーの稼働効率向上を図る。また、Grabの利用データを活用し、最適な充電ステーション設置場所を共同で分析・設計する。
 同提携は、EV市場の急成長に伴うインフラ整備需要に応えるものであり、両社が推進するベトナムのNet Zeroとグリーン交通への転換を加速させる重要なステップであるとしている。

 

 

ShinecとTien Thanhがエコ工業団地開発で協業を開始(12月12日)

 Shinec(循環型工業団地開発企業)は、Tien Thanh(工業団地開発を行う企業)とエコ工業団地開発に関する協業を開始したと発表した。
 両社は覚書を締結し、役割分担のもとでTien Thanh工業団地プロジェクトを共同推進する。
 Shinecは、ベトナム初の本格的エコ工業団地とされるナムカウキエン工業団地の開発・運営実績を活かし、環境配慮型の運営体制、循環型産業モデル、ESG基準に適合した管理手法の構築を担う。両社はプロジェクト運営委員会を設置し、進捗管理と全体統括を行う。
 ナムカウキエン工業団地では、植樹による年間7,000トンのCO2削減、将来的な太陽光発電導入による4万トンのCO2削減が見込まれている。さらに、鉄鋼・プラスチック・電気電子の3産業による産業共生型循環チェーンを構築し、廃棄物の資源化を進めている。排水処理施設では処理水の25%を再利用し、年間約6億ドンのコスト削減も達成した。
 Tien Thanhは、Shinecの知見が同工業団地の標準化と効率化に貢献すると期待を示し、ShinecもNet ZeroとUNIDO国際基準に沿った先進的エコ工業団地の実現を目指すとしている。

 

 

ベトナム農業・環境省がバナナ輸出10億USD到達の可能性を表明(12月13日)

 ベトナム農業・環境省は、バナナの生産の適切な組織化と病害管理が実現すれば、バナナの輸出額が近い将来10億USD規模に達する可能性があるとの見解を示した。
 世界のバナナ市場は2024年時点で約153億USD規模とされ、2030年には210億USDに拡大すると予測されている。ベトナムは生産量で世界第9位に位置する一方、輸出額は約3億8,000万USDにとどまり、世界市場における存在感は限定的である。
 主要輸出先を見ると、中国市場では最大の競合国であるフィリピンに接近しているものの、市場シェアは40%未満にとどまる。日本では品質評価が高いにもかかわらずシェアは約3%、韓国でもFTAや地理的優位性を有しながら17%未満である。これらの数値は、中国・日本・韓国といったアジア主要市場における成長余地の大きさを示している。
 2025年時点で、国内のバナナ栽培面積は約16万3,000ha、生産量は約275万トンとなる見込みである。2024年の輸出額は約3億7,200万USDとなり、主要果物輸出品目と位置付けられている。政府は「主要果樹発展計画(2030年指向)」においてバナナを重点作物に位置付けているが、生産規模に比して輸出付加価値が低い状況である。
 一方で、近年は一部企業が大規模投資を行い、集約型産地の形成、統一的な技術管理、輸出志向の生産体制を構築し始めている。政府関係者によれば、2030年目標とされる栽培面積・生産量はすでに達成されており、今後の重点は持続可能性と輸出の拡大である。
 一方、バナナ生産における最大の課題は、バナナ黄萎病(パナマ病)である。専門家は、病害の拡大が産業の持続性を脅かす最大のリスクであると指摘する。農業・環境省は、種苗管理制度の見直しを進めており、高付加価値作物であるバナナについては新品種の流通手続きを簡素化し、市場投入までの時間短縮を図る方針である。
 あわせて、公式な防除プロセスの早期整備、健全種苗・耐病性品種の管理強化が不可欠とされている。専門家は、政策の柔軟化と病害管理体制の確立が両立すれば、ベトナムのバナナ産業は持続的に成長し、輸出額10億USDという新たな段階に到達する可能性が高いと評価している。

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