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タイのビジネスニュース:2026年1月前半


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農業協同組合省が農地における野焼きを15%削減することを発表(1月9日)

 農業協同組合省は、PM2.5による大気汚染問題への対策として、農地における野焼きを15%削減するという目標を設定したと発表した。
 タイでは、特に農業地域において微粒子状物質(PM2.5)の発生が深刻な課題となっている。昨年7月には、内閣が「微粒子状物質による大気汚染問題の解決」に関する第2次国家行動計画を承認した。
 この国家行動計画では、米、飼料用トウモロコシ、サトウキビなど主要な経済作物における農業用焼却を、全国で少なくとも15%削減する
ことが目標に掲げられている。
 計画は、①監視・意識向上・抑止、②焼却管理と残渣活用の推進、③焼却関連農産物の輸入規制、④焼却ゼロ農法の推進の4つの対策から構成されている。①は、衛星ベースのVIIRSデータを活用し、ホットスポットや焼却地域をリアルタイムで追跡するとともに、地域での意識向上
プログラムを実施する。②では、規則、方法、時期、面積制限、監督手続き等を整備し、農家向けの登録焼却管理システムを通じて、焼却管理と農業残渣の有効活用を促す。③は、PM2.5汚染を削減するため、近隣諸国からの焼却関連農産物の輸入を禁止する。④は、残渣耕起、有機
肥料生産、高付加価値作物の栽培、高地での持続可能な農業開発など「焼却なし農業」を広げる取り組みを支援する。2026年度には、これらに関わる21件のプロジェクトに対し2億5,000万バーツ以上が充てられた。
 同省は今後も、農業残渣の焼却を含むあらゆる形態の野焼きを抑止・削減するための政府施策の実施を推進するとともに、関連ガイドラインの周知・公表する予定である。また、地方レベルの関係機関とも連携し、全国的な大気汚染削減に向けた取り組みを強化するとしている。

タイ東部への国内観光客が増加した一方、外国人環境客は減少(1月10日)

 タイの東部各県では昨年、カンボジアとの国境紛争が発生したものの、国内旅行者による観光需要が堅調で、観光客数は増加した。一方で、海外からの訪問者が減少したため収入面では減少となった。
 C9 Hotelworksのレポートによると、2025年1~11月に、チョンブリー、ラヨーン、チャンタブリー、トラート、サケーオ、プラチンブリ、ナコーンナヨック、チャチューンサオ県の8県に訪れた観光客は合計4,770万人であった。
 その内訳は、国内観光客が前年比5.5%増の3,690万人と引き続き好調だった一方、外国人観光客は11.2%減の1,080万人となった。この
結果、観光収入は2024年の3,920億バーツから4.6%減少し、昨年は3,740億バーツであった。特に2025年半ばに国境紛争が勃発した影響で、第3四半期の外国人客数が減少した。
 政府は海外需要の低迷を補うために、国内向けの観光補助金制度を導入したが、その影響は収益改善というよりも観光客数の押し上げに寄与した。2025年の東部のホテルの平均稼働率は前年と同水準の約73%を維持した。
 一方、中小規模の事業者は、ハイシーズンの恩恵を十分に享受できない可能性があり、次期政府にはインセンティブ制度、プロモーション、イベントの実施などを通じ、観光促進と旅行者の信頼回復に取り組むことが期待されている。

Thai Honda社が国産電動バイクモデルを発表(1月10日)

 ホンダのタイ法人Thai Honda社は、タイ初となる電動オートバイ「UC3」を発表した。同社にとって電動化戦略の大きな一歩であり、タイを電動バイクの主要な輸出拠点として位置付ける狙いがある。
 新型「UC3」はタイ人エンジニアが設計し、同社の現地工場で生産される予定である。価格は13万2,000バーツで、1回の充電で122kmの
走行が可能である。今年後半にはベトナム向け輸出を開始する計画である。
 同社は、政府の奨励策「EV3.5」に参加しており、同制度では3キロワット時以上のバッテリーを搭載し価格が15万バーツ未満の電動バイク
1台につき最大1万バーツの補助金が支給される。また、2024年から2027年の期間に減税措置も用意され、国内EV生産と普及促進を後押し
する。
 さらに同社は年内に、内燃機関(ICE)モデルと電動モデルを合わせて11車種の新型オートバイを投入する計画で、全国規模で充電インフラの整備も進めるとしている。
 同社によれば、2025年のタイ国内のバイク総販売台数は173万台で、今年の販売台数を136万~140万台と見込んでいる。グローバルでは
2025年に二輪車2,100万台を販売し、市場シェア40%を獲得したとし、ICE・電動合計で2030年までに年間6,000万台販売を目指すとしている。

PTT Exploration and Production社(PTTEP)が石油関連法の改正を要求(1月13日)

 タイの大手石油・ガス会社PTT Exploration and Production社(以下PTTEP)は、国のエネルギー安全保障を脅かす可能性があるため、現在の石油関連法を改正することを要求すると発表した。
 2023年から2024年にかけて、タイ湾のボンコット油田とエラワン油田からのガス生産は、生産ライセンスの失効と法的紛争による新事業者への移管遅延により中断された。この生産減速により、国産のガスよりも高価な液化天然ガス(LNG)の輸入が拡大した。タイの電力の約60%は天然ガスで生産されているため、電気料金が値上がりした。
 現行の規則では、生産ライセンスの有効期間は30年に制限されており、10年の延長が認められている。ライセンスの有効期限が切れると、
企業は再び入札に参加する必要があり、遅延や紛争につながることがある。これまでの紛争としては、2018年にPTTEPが米国シェブロン社からエラワン油田を買収した際に、シェブロン社と鉱物燃料局のどちらが旧式設備の撤去費用を負担すべきかをめぐる意見の相違により、買収は
停滞した。
 今後、現在の石油法が改正されなければ、2029年から2031年にかけて、カンペーンペットのシリキット油田とコンケンおよびウドンタニのシンプーホルムガス田という2つの主要陸上油田のライセンスが失効する際に、トラブルが発生する可能性がある。シリキット油田の原油は国内5カ所の製油所に供給され、シンプーホルムガス田のガスはローカルの発電所に供給されている。
 2022年のロシアによるウクライナ侵攻を契機とした国際的な石油・ガス価格の高騰もあり、2023から2024年にかけて、タイの電気料金は
記録的な高値となり、タイ電力公社(EGAT)などの国営企業はコスト補助など、大きな財政負担を強いられている。
 なお、ボンコットとエラワンのガス生産量はその後回復したものの、依然として以前の水準を下回っており、ライセンス紛争前の日量20億
立方フィートから現在は約12億立方フィートに減少している。
 PTTEP社は、エネルギーの安定供給と価格の急騰を防ぐためには、現在の石油法の改革が不可欠であるとしている。

 

 

PTT Exploration and Production社(PTTEP)が炭素回収施設を準備(1月14日)

 タイの大手石油・ガス会社PTT Exploration and Production社(以下PTTEP)は、今年、アルティットガス田にタイ初となる炭素回収・貯留(CCS)施設を建設する準備を進めていると発表した。これは、タイの温室効果ガス排出削減とネットゼロ目標達成に向けた大きな一歩と
なる。
 計画によれば、同施設は年間最大100万トンの二酸化炭素を回収・貯蔵できる見通しである。CCS技術は、ガス分離工程で排出されるCO2を捕捉し、地下1,000~2,000メートルの貯留層に注入して封じ込める。
 PTTEPは今後5年間でこのプロジェクトに3億2,000万ドル(100億バーツ)を投じる予定で、2028年までの操業開始を目指す。さらにこの
プロジェクトは、ラヨーン県とチョンブリ県の工場から排出されるCO2を対象とする「タイ東部CCSハブ」構想の一部と位置付けられており、完成すれば、同ハブは年間最大6,000万トンのCO2を貯留できる可能性があるとしている。

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