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ベトナムのビジネスニュース:2026年1月後半


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Schneider ElectricとPSDが戦略的パートナーシップを締結(1月16日)

 Schneider Electric(仏系のエネルギー管理・自動化分野大手)は、PSD(石油・ガス系流通企業)とベトナム市場での戦略的パートナーシップを締結したと発表した。同提携は、同国における配電網の拡充と、信頼性の高い電源・ITインフラへのアクセス向上を目的とするものである。
 契約に基づき、PSDはSchneider ElectricのSecure Power(電源保護ソリューション)事業における正規代理店となる。これにより、UPS(無停電電源装置)、インテリジェント配電、ラックなどの物理インフラ、精密空調(INROW、CRAC、CRAH)、EcoStruxure IT(ITインフラ統合管理プラットフォーム)を含む包括的な製品・サービスを提供する。
 Schneider Electricは、機器単体の供給にとどまらず、電源、冷却設備、監視、Micro Data Center(小型データセンター設備)、EcoStruxure ITを組み合わせた統合ソリューションを展開することで、企業の事業継続性の確保、エネルギー効率の最適化、運用効率の向上を支援する方針である。
 PSDは、全国34省市に広がる販売ネットワークとコンサルティング力を活かし、Schneider Electricの技術力と融合することで、ベトナム市場におけるITインフラの高度化を推進する。特に、同社のSecure Power事業の中核ブランドであるAPC(UPS・電源機器の老舗ブランド)の製品群を軸に、拡大するAIおよびデータセンター需要に対応したインフラ整備を進めるとしている。
 同提携は、データセンター拡大、AI活用の進展、産業のデジタル化・脱炭素化を背景に成長が見込まれるベトナムのUPS市場において、両社の競争力を一段と高める戦略的取り組みと位置付けられる。

 

 

Magicwaveが花王との戦略的提携を発表(1月20日)

 Magicwave(ベトナムの大手日用品・育児用品商社)は、花王と、ベトナム市場におけるMerriesブランドの紙おむつの流通に関する戦略的提携を締結したことを発表した。
同提携は、両社が連携し、国際基準に準拠した高品質な育児用品をベトナム市場へ安定的に供給することを目的としている。Magicwaveは、公式流通網を通じてMerries製品の普及を担い、花王は長年培ってきた研究開発力と製造技術を提供する。
 Merries製品は、高い通気性、やわらかな肌触り、優れた吸収力を特徴とし、高温多湿なベトナムの気候条件下においても、乳幼児の肌を快適に保つ設計となっている。3D構造の表面加工により、肌への刺激を抑え、長時間の使用に対応している。
 今後、両社は供給体制の強化やブランド発信への投資を進めるとともに、育児に関する情報提供や顧客体験プログラムの充実を図る方針である。同提携は、Magicwaveの掲げる「生活価値の創造を通じた事業発展」という理念に基づき、ベトナムの母子市場における持続的成長と品質向上に貢献するものと位置付けられている。

VPBankがSuzuki Vietnamとの戦略提携を発表(1月20日)

 VPBank(ベトナム大手民間銀行)は、Suzuki Vietnam(スズキのベトナム現地法人)と、正規ディーラー向け金融支援に関する戦略的提携を締結したと発表した。
 同提携は、自動車流通網に対する金融サービスの強化を目的とするもので、スズキ正規ディーラーに対し、車両価格の90%超までの資金調達や最長6か月の柔軟な融資期間を提供する。これにより、ディーラーの在庫拡充や資金繰りの改善、販売力の強化が期待される。
 VPBankは、担保手続き完了前の先行決済支援などを通じて取引の迅速化を図り、ディーラーの業務効率向上を後押しする方針である。今後は、個人向け自動車ローン分野への展開も視野に入れ、協業モデルの高度化を進める。
 同提携は、VPBankが進める「自動車金融チェーン戦略」の一環であり、同社はこれまでに複数の国内外自動車メーカーと連携を拡大してきた。ガソリン車からEV・ハイブリッド車まで幅広い分野をカバーし、業界内での存在感を高めている。さらに、VPBankは戦略的株主である三井住友銀行との連携を背景に、日本企業向け金融サービスを強化している。資金力、経営ノウハウ、国際ネットワークを活用することで、日系企業支援体制の高度化を進めている。
 今回の協業を通じて、VPBankは自動車産業のサプライチェーン全体の金融基盤強化を図るとともに、FDI企業支援と市場拡大を通じて、ベトナム経済の持続的成長に貢献する姿勢を明確にしている。

 

 

Kim Long MotorがBYDと提携し、電動車両用バッテリー工場の建設を発表(1月27日)

 Kim Long Motor(ベトナムの民間自動車メーカー)は、BYD(中国のEV大手)と戦略的提携を締結し、総額1億3,000万米ドル規模の電動車両用バッテリー工場の建設を発表した。
 同プロジェクトは、フエ市のKim Long Motor工業団地内で推進され、BYDによる技術移転と支援のもとで実施される。工場では、電動バス、トラック、商用車向けバッテリーを中心に生産し、第1期で年産3GWh、第2期で6GWhへと段階的に拡大する計画である。
 今回の協業により、Kim Long Motorは中核部品であるバッテリーの内製化を進め、従来の組立中心型企業から研究・開発・製造型企業への転換を図る。また、国内調達率80%超の達成を目標とし、サプライチェーンの自立化を加速させる。BYDの先端技術を導入することで、製品品質、設計力、生産管理体制の高度化を実現し、国際競争力の強化を目指す。
 同事業は、ベトナム政府が推進するグリーン成長政策および脱炭素戦略に沿ったものであり、ベトナムのEV産業の発展と環境負荷低減に寄与する重要プロジェクトと位置付けられている。
 Kim Long Motorは今後、本工場を中核拠点として、電動車・バッテリー分野における地域ハブの形成を進め、持続可能なモビリティ産業の発展を牽引するとしている。

Trung Nam – Sideros RiverがカナLNG火力発電所の契約を獲得(1月28日)

 カインホア省人民委員会は、カナLNG火力発電所プロジェクトの投資家を選定した結果、Trung Nam – Sideros River合弁会社が落札者に決定したことを発表した。
 同プロジェクトは、ベトナム国家電力計画VIIIに基づく重点エネルギー案件であり、カインホア省カナ村に位置する。敷地総面積は約265.7ヘクタールである。
 計画では、LNGを燃料とするガスタービン複合循環型(GTCC方式)の発電所(出力1,500 MW)を建設するとともに、年間100万~120万トンのLNG再ガス化能力を備えたLNGターミナルを整備する予定である。総投資額は5兆7,384億7,800万ドンで、落札者は自己資金により投資を実施する。落札時の売電価格は1kWh当たり3,294.22ドンで、2030年12月31日までの完成および運転開始を目指す。事業期間は、土地使用承認日から50年間とされている。
 カインホア省は商工省に対し、投資家との契約交渉および関連情報の公表を主導するとともに、法令に基づき適切にプロジェクトを推進するよう指示している。

 

 

商工省が2030年の電気自動車普及に対応可能と発表(1月29日)

 ベトナム商工省は、2030年までに約100万台の電気自動車が普及しても、国家電力システムは十分に対応可能であると発表した。
 商工省電力局によると、電気自動車や電動バイクの増加を見据え、国家電力系統・電力市場運営会社(NSMO)が負荷増加シナリオを策定している。試算では、電気自動車による年間電力消費の増加は約30~40億kWhにとどまり、全体の1~1.5%程度であり、大きなリスクにはならないと評価している。一方で、ハノイやホーチミン市などの大都市では、充電需要の集中による局所的な過負荷の可能性が指摘されている。このため、同省は変電所の増設や電力インフラ整備を進める方針である。
 長期的には、電力計画だけでなく、都市計画や交通計画とも連動した総合的なインフラ整備が必要であるとされている。これに基づき、政府は電力開発計画を調整し、充電設備の拡大に対応していく方針である。また、2025年の最大電力需要(Pmax)は前年比11.1%増の5万4,370MWに達したが、年間消費電力量の伸びは4.7%にとどまった。ピーク需要は短期間に集中するため、適切な運用が重要である。
 2026年に向けては、商工省が3つの需要成長シナリオを策定しており、基本シナリオで8.5%、運用シナリオで10.7%、高成長シナリオでは最大14%の増加を想定している。NSMOは月次で需給調整を行い、安定供給を確保する方針である。

Vietnam Airlinesが最高売上売上を記録(1月30日)

 Vietnam Airlines(ベトナム航空)は、2025年の売上高が過去最高を記録したと発表した。
 同社は2025年第4四半期、売上高が前年同期比で12%増の32,342億VND、税引前利益は約540億VNDを達成した。特に国際線と国内線の運航回数を増加させることで、旅行や商業活動のピーク時に収益を最大化した。同社はまた、機内インターネットサービスの導入や、タンソンニャット空港(ホーチミン市)のT3ターミナルでのサービスの統一化など、サービス品質の向上にも注力した。
 2025年通年で、Vietnam Airlinesは売上高121,429億VNDを達成し、前年比約10%の増加を記録した。税引後利益は7,713億VNDで、親会社の利益は5,509億VNDとなり、前年の2倍に達した。また、国家予算への納付金は3,286億VNDで、前年比5%増となり、経済復興の中で同社の貢献が明確になった。
 Vietnam Airlinesは今後、29.07百万人の乗客輸送を見込んでおり、2026年には13.2%の増加を目指している。これにより、アジア太平洋地域の航空市場の成長を最大限に活用し、2025年の業績をもとにさらなる成長を図るとしている。

 

 

EVNがFPTとデジタル・グリーン転換で協力(1月30日)

 EVN(ベトナム電力公社)は、FPT(ベトナム最大級IT・テクノロジー企業)と、電力分野におけるデジタル転換およびグリーン転換の推進に関する協力協定を締結したと発表した。
 同協定では、データ基盤・デジタルインフラの構築、顧客サービスや決済システムの高度化、AI・IoT・クラウド・ビッグデータを活用した電力網の運用最適化や需要予測、スマートエネルギー管理システムの開発などを重点分野とする。また、通信、サイバーセキュリティ、人材育成、先端技術の研究開発分野においても協力を進める方針である。両社は、それぞれの強みを生かし、持続可能な発展を実現するための重要な取り組みと位置付けている。
 EVNは、同協力が国家デジタル転換戦略を具体化する取り組みの一環であると強調し、実効性のある運用を進める意向を示した。また、FPT側は、長期的な信頼関係に基づく協力であり、企業成長のみならず国家発展への貢献を目的とするものとしている。
 今回の提携により、EVNとFPTは電力分野のデジタル化と脱炭素化を加速させ、ベトナムの持続可能なエネルギー転換を支える体制を強化していく方針である。

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