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ベトナムのビジネスニュース:2026年2月前半


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Marriott InternationalとMasterise Groupがベトナムで複数ホテル開発の戦略的提携を締結(2月2日)

 Marriott International(米国の世界最大級のホテル運営会社)とMasterise Group(ベトナムの大手不動産開発グループ)は、ベトナムにおけるホテルおよびブランドレジデンス開発に関する包括的な戦略的提携契約を締結したと発表した。
 同提携により、Marriott Internationalはホーチミン市、ハノイ市、カンザー地区において4軒のホテルおよび1棟のブランドレジデンスを運営し、約1,900室を新たに供給する計画である。これはMarriott Internationalのベトナム市場拡大戦略における重要な提携であると同時に、Masterise Groupにとっても住宅開発に続くホテル・リゾート分野拡張の戦略的ステップとなる。
ホーチミン市では、「The Ritz-Carlton, Saigon」および同ブランドのレジデンスを中心部に開発する。
 カンザー地区では、「JW Marriott」および「Four Points by Sheraton」による複合リゾートを展開する計画であり、約780室を供給する見込みである。
 ハノイ市では、コーロア地区に「Marriott Hotels」ブランドのホテルを建設する。国家展示会議センターに隣接し、約494室を備える予定であり、MICE需要を取り込む拠点として位置付けられる。
 両社は同提携を通じて、国際基準に基づく高品質な宿泊体験の提供に加え、地域経済の活性化や観光価値向上にも寄与する方針である。

貿易・企業活動が大幅拡大し、20261月のベトナム経済が好調(2月4日)

 ベトナム財務省は、2026年1月の輸出入総額が前年同期比約40%増加したと発表した。
 世界情勢の不安定化や地政学的緊張が続く中でも、主要経済指標は総じて堅調に推移した。第14回党大会の成功を背景に、政府が成長維持とマクロ経済安定に向けた施策を迅速に展開している。消費者物価指数(CPI)は前年同月比約2.6%上昇にとどまり、国家予算歳入は約3,707兆ドンと20.4%増加した。輸出入総額は38.9%増となり、輸出は29.5%増、輸入は49%増と大幅に拡大した。
 対外直接投資(FDI)も堅調で、新規登録額は約15億ドル(14.4%増)、実行額は約17億ドル(11.3%増)となった。国内需要も拡大し、小売売上高・サービス収入は9%超増、外国人観光客数は約200万人と18%増加した。
 産業面では、工業生産指数(IIP)が前年同月比約21%増、製造加工業は約23%増加し、全34省・市で生産拡大が確認された。一方、外部経済環境の不透明感や制度整備の遅れなど、2026年の成長目標達成に向けた課題も残る。
 同省は、2026年第1四半期に9~10%の成長を目指し、マクロ経済の安定、インフレ抑制、歳入増加と歳出節減を徹底する方針である。

 

 

AgriSがFarmacistと包括的戦略提携を締結(2月4日)

 AgriS(ベトナムの農業投資・アグリテック企業)は、Farmacist(オーストラリアの大手農業コンサルティング会社)と包括的戦略提携を締結したと発表した。提携は、AgriSのオーストラリア拠点であるGlobal Mind Australia(GMAA)を通じて正式に署名された。
 今回の提携により、FarmacistはAgriSのエコシステムにおけるCoE(専門知識拠点)として位置付けられ、農学分野の中核機関を担う。両社は、土壌健康管理や持続可能な農業、イノベーション推進を重点分野として、農学知識の移転および農業ソリューションの商業化を加速させる方針である。
 提供されるソリューションは、AgriSのデジタル農業運営プラットフォーム「AgriOS」上で、コンサルティング、農業資材、機械化、精密農業を統合したエンドツーエンド型サービスとして展開される。農家は圃場管理や財務管理、持続可能な農業金融へのアクセスが可能となる。
 クイーンズランド州政府も同提携を評価しており、同州の農業技術(AgTech、農業テクノロジー)分野の拡大、雇用創出、新市場開拓への波及効果が期待されている。両社は2022年からR&Dや技術移転で協力関係を築いてきたが、今回の戦略提携は商業化と知識共有を主軸とする点が特徴である。
 AgriSは東南アジアおよび豪州で約8万ヘクタールの原料調達ネットワークを有しており、同提携を通じて地域農業協力のハブとしての役割を強化し、ベトナム農業の国際バリューチェーンにおける競争力向上を目指すとしている。

VietjetがPratt & Whitney製GTFエンジン44基を追加発注(2月4日)

 Vietjet(ベトナムの民間航空会社)は、Pratt & Whitney(米RTX傘下の航空機エンジン大手)製GTFエンジンを44機分追加発注したと発表した。
同契約は、Airbus A320neoファミリー向けのエンジン装備に関するもので、内訳はA321neo 24機およびA321XLR(長距離型ナローボディ機)20機である。これにより、VietjetによるGTFエンジン搭載機の累計発注数は137機に拡大する。機体の引き渡しは2026年7月から開始される予定である。
 あわせて、Pratt & Whitneyは12年間にわたるEngineWise Comprehensive(包括的エンジン保守契約)を通じてエンジン整備サービスを提供する。
 GTF(Geared Turbofan)エンジンは、従来世代比で燃料消費を最大20%削減し、騒音を最大75%低減できる高効率エンジンであり、現在ナローボディ機向けで最も効率性の高いモデルとされている。すでに世界90社以上に2,600機超が納入されている。
 さらに、年内に就航予定のGTF Advantage(改良型エンジン)は、耐久性向上により翼上滞在時間を倍増させる設計となっている。Pratt & WhitneyはMRO(保守・修理・オーバーホール)体制およびサプライチェーン能力の拡充も進めている。
 Vietjetは2018年にA321neoを初採用し、現在42機のGTF搭載A321neoを運航している。今後は拡大するアジア太平洋ネットワークとともに、効率的な機材戦略を推進する方針である。同社はベトナムおよびタイを拠点に、オーストラリア、インド、カザフスタン、中国、日本、韓国などへ路線網を拡大しており、欧州方面への展開も視野に入れている。今回の発注は、長期的な成長戦略と運航効率向上を支える重要な一手と位置付けられる。

 

 

EVNがLNGクアンチャックII火力発電所のEPC契約を締結(2月9日)

 EVN(ベトナム電力公社)は、LNGクアンチャックII火力発電所プロジェクトに関するEPC契約を締結したと発表した。
 今回の契約は、EVN傘下の第2電力プロジェクト管理委員会と、POWERCHINA(中国の国有総合建設大手)およびLILAMA(ベトナムの大手重工・プラント建設企業)によるコンソーシアムとの間で結ばれ、契約総額は約2兆5,202億ドン(約6億4,000万米ドル)に上る。
 同契約は、プロジェクトの中核となる発電所本体(プロジェクト構成1)を対象とする。発電所はクアンチ省ホンラ経済区に建設され、出力1,612.8MW(806.4MW×2基)のコンバインドサイクル・ガスタービン方式を採用する。国家電力開発計画第8次(PDP8)に基づく重要国家プロジェクトとして、電源構成のグリーン転換とエネルギー安全保障強化に寄与すると位置づけられている。
 プロジェクト総投資額は約52兆4,900億ドンで、自己資本20%、商業融資80%により調達される。うち発電所本体は約40兆1,234億ドン、LNG貯蔵・港湾設備は約11兆8,000億ドンを見込む。資金はVietcombank、VietinBank、BIDV、Agribankの国内大手4行による協調融資で賄われる。
 EPC契約に基づき、コンソーシアムは設計から調達、建設、据付、試運転、引き渡しまでを一括して実施する。ガスタービン技術はGE Vernova(米国のエネルギー技術企業)製を採用する。商業運転開始後は年間約100億kWhを国家電力系統に供給するとしている。

NAPASとVNPAYが包括的提携を締結(2月11日)

 NAPAS(ベトナム国家決済株式会社・国家小売決済インフラ運営会社)は、大手フィンテック企業VNPAYと、デジタル決済エコシステムの拡大に向けた包括的提携を締結したことを発表した。両社は、国家小売決済インフラの高度化と、QRコードを活用した越境決済サービス「VIETQRGlobal」の展開を中核に協力を進める。
 NAPASは、金融機関と連携し安全かつ効率的なキャッシュレス決済基盤を運営してきた。今回の提携はその取り組みを発展させ、サービス範囲の拡大と利用者の利便性向上を目的とする。具体的には、即時送金サービス「NAPAS 247」やQR決済「VIETQRPay」の強化に加え、段階的な商品・サービス拡充を進める方針である。
 特に注目されるのが、QRコードによる越境決済サービス「VIETQRGlobal」である。同サービスにより、訪越外国人観光客はVNPAY加盟店でQRコードを読み取るだけで決済が可能となる。一方、ベトナム国内ユーザーもVNPAYアプリを通じ、NAPAS提携の海外加盟店でQR決済を利用できるようになる。今後はブランド統一のため、「VIETQRGlobal」の共通ロゴ展開を進める。
 NAPASは金融スイッチングおよび電子清算サービスを提供する中央決済機関であり、国内外の金融ネットワークの接続を担う。VNPAYは40以上の銀行・決済機関と提携するフィンテック企業であり、モバイルバンキング、eKYC、Omnichannel Banking、VNPAY-QR、SmartPOSなど多様な決済ソリューションを展開している。
 両社は同提携を通じ、キャッシュレス決済の普及、デジタル経済の発展、国際金融統合を加速させるとともに、商業・観光分野の活性化に貢献するとしている。

 

 

MDPとNAPASが国家決済インフラ強化に向けた覚書を締結(2月11日)

 MDP(ベトナムの決済中間事業者)とNAPAS(ベトナム国家決済株式会社・国家小売決済インフラ運営会社)は、金融スイッチングシステムの相互接続に向けた協力覚書を締結したことを発表した。
 同覚書に基づき、両社はそれぞれの金融スイッチングおよび電子清算システムの接続モデルについて共同で研究・評価を実施する。対象範囲は、システムアーキテクチャ、技術接続方式、業務プロセス、運営モデル、情報セキュリティ、リスク管理、法令順守要件まで多岐にわたる。これにより、安全かつ柔軟な国家決済インフラの構築を目指す。
 両社はいずれも、金融スイッチングおよび電子清算サービスの提供を認可された決済中間機関であり、今回の提携は加盟金融機関への付加価値向上と、国内決済市場の持続的発展を目的としている。
 さらに、両社は、口座基盤型決済や国内外QR決済(VietQRブランド)の拡大でも協力する方針を示している。口座基盤型決済に関しては、共通の運営ルール策定にも合意しており、市場における透明性、公平性、安全性の確保を図る。
 金融スイッチングシステムの相互接続により、社会的資源の最適活用を進め、決済事業者および加盟機関が共通インフラを効率的に利用できる環境整備を推進する。本提携は、政府が掲げる非現金決済促進政策に沿うものであり、国家決済インフラの高度化とデジタル経済発展への貢献が期待されている。

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