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タイのビジネスニュース:2026年2月前半


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Mercedes-Benzタイランド社がEVへの移行を加速(2月4日)

 Mercedes-Benzタイランド社は、2026年に施行予定の新たな自動車税政策を背景に、タイ国内の電気自動車(EV)市場が今後一段と拡大
すると予想している。
 2026年1月からタイの物品税当局は、新車にかかる自動車物品税(新車税)をCO2排出量に連動させ、排出が少ない車両ほど税負担が軽くなる仕組みを導入した。新税制では、走行1キロメートルあたりのCO2排出量が100グラム以下の車両の新車税は2026年から2032年まで税率10%が適用されるが、100グラムを超える排出量の車両には12%の税率が課される。また、バッテリー電気自動車(BEV)メーカーは、現地での
BEV組み立て投資を条件に、減税や補助金を受けられる政府の優遇策「EV3.5」の対象となる。
 同社はEV技術を重視した戦略を推進しており、既にタイ市場に8つのBEVモデルを投入している。直近では、年間登録台数が8,378台(うち
バン299台)となり、BEV販売台数は前年比110%と大きく伸長した。プラグインハイブリッドEVも好調で、新型Eクラスを中心に同セグメントで37%超のトップシェアを獲得した。
 さらに高級車セグメント全体でも販売台数は前年比15%増、市場シェアは40%超に達しており、同社は、EV政策を追い風にタイ市場での成長加速に期待を示している。

 

 

B.Grimm Power社が再生可能エネルギーに注目(2月6日)

 エネルギー事業を展開するB.Grimm Power社は、総発電量に占める再生可能エネルギーの割合を現在の37%から2030年までに50%以上に
引き上げ、総発電容量を4.6GWから10GWに拡大する目標を発表した。
 同社は、クリーンエネルギーをタイのエネルギー転換の中核として位置付けており、「GreenLeap - Global and Green」戦略の下、世界
クラスの発電事業者への成長と、タイ政府が掲げる2050年ネットゼロ排出目標の達成を支援する方針を掲げている。
 同社の事業展開はアジア太平洋地域にとどまらず、グローバルに拡大している。韓国では365MWのナクウォル1洋上風力発電プロジェクトを建設中で、米国では406MWの水力発電所の25%の権益を保有する。東南アジアでは昨年、タイとマレーシアの産業顧客向けに合計0.5GWを
超える電力購入契約(PPA)を締結した。
 投資面では、2030年までに国内外プロジェクトへ700億バーツ以上を投じる計画で、そのうち400億~500億バーツは株式投資に充てられる。投資額の約93%は再生可能エネルギー分野に向けられており、低炭素社会への移行を成長機会と捉えた積極的な事業拡大を進めている。

バンコクがC&G社の廃棄物発電プラントを2基増設(2月12日)

 タイの首都バンコクは、C&G Environmental Protection(Thailand)社が開発を進める2つの新たな廃棄物発電プラントの稼働により、都市の廃棄物管理システムを強化する方針を示した。
 今回のプロジェクトの総投資額は約120億バーツで、バンコク南西部のノンケーム地区と東部オンヌット地区に廃棄物発電プラントを建設している。同社は2016年からバンコクで初の廃棄物発電施設を運営しており、1日500トンの廃棄物を処理し、9.8MWの電力をタイ首都圏配電
公社(MEA)に供給している。新しい廃棄物発電所では、各プラントが1日1,600トンの廃棄物を処理し、発電能力は約40MWとなる。このうち30MWは電力購入契約(PPA)に基づき販売される予定で、各施設は約15万~20万世帯分の電力供給が可能と見込まれている。
 建設スケジュールでは、ノンケームの焼却炉が当初の予定より6か月早い今年11月に完成する見通しで、オンヌットの焼却炉は来年4月の完成を目指している。
 バンコクでは1日あたり約1万トンの廃棄物が発生している。2つの新施設が稼働すれば、合計処理能力は1日あたり3,700トンに拡大し、
バンコクの廃棄物負担が軽減されるとしている。

Bangchak社がシェブロンの香港燃料事業を2億7,000万米ドルで買収(2月13日)

 タイ大手エネルギー企業のBangchak社は、米石油大手シェブロンの香港燃料事業を2億7,000万米ドルで買収すると発表した。取引は2026年半ばの完了を見込んでいる。
 今回の買収により、Banchak社は国内精製事業との相乗効果を高め、グループ全体の精製能力の長期的な管理・最適化を図るとともに、市場対応力の強化を目指す。両社は株式の暫定的な買収価格として、2億7,000万米ドルで合意した。
 株式譲渡後、シェブロン香港は社名を「Bangchak Hong Kong Ltd.」に変更する予定である。同社は、カルテックスブランドのサービス
ステーションを通じた燃料小売事業や産業用燃料、船舶用燃料の販売、石油ターミナルおよび桟橋施設の運営など、多様なエネルギーポート
フォリオを展開している。なお、買収後もカルテックスブランドのサービスステーションの運営は、Bangchakとシェブロンとのライセンス契約に基づき継続される。
 Bangchakは今回の買収について、事業の国際展開を進めると同時に、地域レベルでタイのエネルギー事業に対する信頼を高める戦略的投資であるとしており、今後の海外事業拡大に向けた重要な一歩になるとしている。

タイの燃料消費量が昨年経済減速の影響で前年比0.2%減(2月13日)

 タイエネルギー事業局(以下DOEB)は、昨年の国内燃料消費量が経済減速の影響を受け、前年比0.2%減とわずかに減少したと発表した。
 1日あたりの平均燃料消費量は約1億5,485万リットルとなり、GDP成長率の下方修正の予測(2.2%)と一致した。
 品目別では、物流の主力であるディーゼル燃料が前年比2.6%減の、1日約6,500万リットルに落ち込んだ。第3四半期の景気低迷や、各地で
発生した深刻な洪水による輸送活動の鈍化が主因とされる。
 最も消費量が減少したのはガス部門で、自動車用天然ガス(NGV)の消費量は16.4%減の、1日約230万キログラムとなった。消費者のガソリンエンジン車離れや需要低迷を背景に、全国で15か所のNGVスタンドが閉鎖されるなど縮小が進んでいる。
 一方、航空部門は回復基調にあり、民間の航空燃料の消費量は前年比7.6%増の1日約1,720万リットルとなった。フライト数の増加や政府
主導の観光振興策が追い風となったほか、航空業界では国際的な環境目標に対応するため、持続可能な航空燃料(SAF)の導入も始まっている。
 ガソリン市場では価格動向が消費行動に影響し、ガソホール95の価格がガソホール91と接近したことで需要が増加した。ガソリン全体の消費量は1日約3,172万リットルと前年比1.1%増加した。
 液化石油ガス(LPG)の消費量は1.4%減少し、1日1,801万キログラムとなった。石油化学・運輸部門の落ち込みが影響した。家庭用・産業用での需要は増加したものの、増運輸部門ではLPG登録車が3.3%減少した。
 国際貿易面では、エネルギー自給率向上を背景に燃料輸入量が1.7%減の1日約100万バレルとなった。一方、精製油の輸出量は1日平均15万1,390バレルと18.6%減少した。
 全体として、タイの燃料市場は経済環境の影響を受けつつ、持続可能エネルギーへの移行を反映した構造転換が進んでいる。

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