インドネシアのビジネスニュース:2026年4月前半

Pupuk Indonesiaが東南アジアの肥料メーカーと東南アジア肥料協会を設立(4月2日)
国営肥料会社のPupuk Indonesia社は、マレーシアのPetronas Chemicals GroupおよびブルネイのBrunei Fertilizer Industriesと共同で、東南アジア肥料協会(Southeast Asia Fertilizer Association:SEAFA)を正式に設立したと発表した。
同協会の設立は、ASEAN域内の肥料メーカー間の協力を促進し、地域の食料安全保障を維持するとともに、東南アジアの肥料産業の国際的な役割を強化することを目的としている。
この地域協力を通じて、インドネシアは、産業技術の開発、生産能力の向上、そして世界市場の変動の中でもより強靭な肥料サプライチェーンの構築に向けた機会を拡大できる見込みである。
今後、同協会は持続可能な生産の実践、低炭素技術の開発、および肥料サプライチェーンのデジタル化における知識とイノベーションを共有する場として、同地域の肥料業界にとって戦略的な連携プラットフォームへと発展することが期待されている。
米ドルへの依存度を低減するため、現地通貨取引を加速(4月13日)
経済調整省は、米ドルへの依存度を低減するための取り組みの一環として導入された現地通貨取引(local current transaction/LCT)について、2026年初頭の利用件数が前年同期比で163%急増したと発表した。
同省によると、LCTの取引総額は2026年1月から2月にかけて84億5,000万ドルに達し、前年同期の32億1,000万ドルから大幅に増加した。この伸びは利用者数の増加に支えられており、2026年2月の利用者数は1万4,621人に達し、月間平均利用者数は1万6,030人となり、2025年の平均である9,720人を大幅に上回った。
2025年に、LCTの導入は、マレーシア、タイ、日本、中国、韓国、アラブ首長国連邦の6つの主要パートナー国へと拡大され、地域間の金融協力を深化させ、現地通貨の利用を拡大することを目的とした二国間協定が強化された。
また、同省はインドネシアの主要な貿易相手国の多くがドル圏外で事業を展開しているため、同国の貿易構造はLCTの最適化を後押しするのに適した状況にあると指摘した。
なお、導入をさらに加速させるため、政府は10の省庁で構成される「国家LCTタスクフォース」を設置した。同タスクフォースは、連携の強化、政策立案の支援、そして特に輸出入活動における現地通貨の利用拡大を推進する役割を担っているとしている。
シャトレーゼが2つ目の工場を建設(4月13日)
日本の菓子大手メーカーのシャトレーゼの現地法人であるChateraise Indonesia Manufacturingは、インドネシア市場における需要の急増に対応するため、2つ目の菓子工場の建設を正式に開始したと発表した。
同工場は西ジャワ州ブカシに建設され、総投資額は約1兆4,000億ルピアに達すると見込まれている。この新工場は生産能力を大幅に拡大し、主力製品であるカスタード・パフについては、従来の施設に比べて生産量を10倍に増やすことを目標としている。
生産能力の拡大に加え、同施設は、上流から下流までより統合されたバリューチェーンを構築するため、現地産の原材料の活用を強化するよう設計されている。一方で、日本側は生産技術の移転に注力し、従来手作業で行われていた工程を大量生産できるようにしている。
また、今回の拡張は国内志向だけでなく、東南アジアや中東への輸出も視野に入れている。同工場は、同社にとってハラール基準を満たす施設として整備される予定である。
なお、同施設の建設期間は1年を予定しており、2027年9月から稼働の開始を目指すとしている。
保健省が栄養素レベル表示「Nutri-Level」を正式に導入(4月14日)
保健省は、慢性疾患の原因となる糖分、塩分、脂肪の過剰摂取を抑制するため、包装食品・飲料に「栄養素レベル表示(Nutri-Level)」を正式に導入したと発表した。
「栄養素レベル表示(Nutri-Level)」には、製品の健康度カテゴリーがAからDまで表示され、カテゴリーAは濃い緑色で最も健康的な選択肢であることを示し、Dは赤色で糖分・塩分・脂肪含有量が高いことを示す。このシステムにより、消費者は買い物中、スーパーの棚で食品や飲料を選ぶ際など、製品の栄養品質を容易に比較できるようになることが期待されている。
現在、同政策はまず飲料製品から適用されており、その後は食品へと拡大される予定である。
同政策は保健大臣決定を通じて策定されたが、一方、食品医薬品監督庁(BPOM)は技術的な規則の策定を進めており、その規則は現在、法務省において整合化の過程にある。
導入の初期段階において、同システムは大手企業が製造する飲料製品に重点を置いており、表示は任意となっている。政府は、同システムが義務化される前に、約1年から2年までの移行期間を設ける予定である。
原材料の供給不足を受け、ロッテケミカル・インドネシアが生産能力を削減(4月14日)
韓国の総合化学メーカーのロッテ・ケミカルの現地法人であるロッテ・ケミカル・インドネシア社(LCI)は、中東の紛争による原材料の供給不足を受け、バンテン州チレゴンにある工場の生産能力を削減したと発表した。
同社によると、紛争が激化する前は原材料のほぼすべてを中東から購入していたが、現在は輸入先をシンガポール、マレーシア、さらにはナイジェリアなど、いくつかの国へと転換し始めている。しかし、供給源の多様化を図ったものの、原材料であるナフサとLPGの入手可能性は依然として限られており、以前の需要を完全に補うには至っていない。この状況により、同社は生産量を調整せざるを得ない状況にある。
現在の原材料在庫は今後数ヶ月間の操業を維持できる程度にとどまると見込まれており、同社は生産活動を継続させるため、代替供給源を模索し続けている。
なお、同社は世界的なサプライチェーンの逼迫の中、国内市場への生産配分を優先していると強調した。しかし、現在の同社の操業は、現時点の物流状況に合わせて調整されている。
セメントの供給過剰を受け、ASPERSSIが新規セメント工場建設の一時停止を推進(4月14日)
インドネシア全国セメント企業協会(ASPERSSI)は、国内のセメントの供給過剰の状況を受け、新規セメント工場建設のモラトリアム(一時停止)を推進すると発表した。
2026年の国内セメント業界は依然として供給過剰の状態にあり、供給量が需要量を上回っている。現在、国内のセメント供給過剰量は依然として5,500万トンに達していると見込まれている。
市場がまだ回復していない中、中国企業が東カリマンタンに年産400万トンのセメント工場を建設するという新たな投資を行った結果、生産能力が増大し、状況はさらに悪化している。
また、セメント消費の主な牽引役であるインフラプロジェクトの減速により、バルクセメントの需要は大幅に減少している。
そのため、同協会は今年のセメント業界の業績を最大化するため、新規セメント工場建設のモラトリアム(一時停止)を推進している。この工場建設のモラトリアム実施には、関連する各機関や省庁との連携が必要となる。将来的には、このモラトリアムは政府規則(PP)として制定される予定である。
産業貿易省のデータによると、セメント工場の増設に関するモラトリアムは、投資事業分野に関する大統領令(Perpres)第29/2021号の改正、特に国内のセメント産業の建設に関連する部分を通じて、現在も提案手続きの段階にある。現在のところ、セメント産業はマルク州とパプア州の地域でのみ建設が可能である。
なお、2025年の国内セメント産業の設備容量は、年間約1億1,990万~1億2,200万トンに達する見込みである。インドネシアのセメント産業は深刻な供給過剰に直面しており、国内消費量が総生産能力を大幅に下回っているため、稼働率はわずか55~56%にとどまっているという。

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