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ベトナム経済ニュース:2026年5月後半

ベトナム農業環境省がカシューナッツ原料輸入額の過去最高を発表(5月16日)

 ベトナム農業環境省は、2026年4月のカシューナッツ原料輸入額が約9億4,300万ドルとなり、単月として過去最高を記録したと発表した。
 2026年1~4月の累計輸入額は約21億7,000万ドル、輸入量は130万トンを超え、前年同期比で数量22.8%増、金額32.2%増となった。カシューナッツは年初からの農産物輸入品目の中で最大規模となっている。一方、ベトナムは生カシューナッツ(加工前のカシューナッツ)の輸出で世界首位を維持しているものの、原料の大半をアフリカ諸国やカンボジアからの輸入に依存している。
 ベトナムカシューナッツ協会(VINACAS)によると、2026年第1四半期の原料カシューナッツ輸入量は81万トン超、輸入額は13億1,000万ドルを超えた。2025年には原料を312万トン、46億6,000万ドル分輸入し、生のカシューナッツを79万8,000トン、54億3,000万ドル分輸出している。こうした「原料輸入・加工・再輸出」モデルは長年にわたり産業成長を支えてきたが、近年はコートジボワールやベナン、ブルキナファソなどの原料供給国が国内加工産業の育成を進めており、原料輸出規制の強化による供給リスクが高まっている。
 さらに、アフリカからの一次加工済みカシューナッツの輸入増加や低品質品の流入により、「ベトナム産カシューナッツ」ブランドへの影響も懸念されている。このため業界では、高付加価値製品への深加工やアフリカでの原料調達・加工拠点への直接投資を進めるとともに、安定したサプライチェーン構築に向けた国際協力の強化が重要になるとしている。
 VINACASは、アフリカ諸国との貿易協定や協力枠組みを通じ、短期取引に依存しない安定的なサプライチェーンの構築を提案している。カシューナッツ原料輸入の過去最高記録は、生産規模の拡大を示す一方で、現在の成長モデルが新たな限界に直面していることも示しており、今後は、単なる加工拠点から、技術、ブランド、深加工製品を軸とする高付加価値型産業への転換が求められるとしている。

Vinachemが農業向けデジタル知識基盤「Vinachem Nong nghiep」を立ち上げ(5月17日)

 Vinachem(ベトナム化学グループ)は、農業向けデジタル情報プラットフォーム「Vinachem Nong nghiep」を正式に立ち上げると発表した。
 今回の取り組みは、同社のデジタル変革の推進に加え、透明性、近代化、持続可能性を重視するベトナム農業の発展を支援する新たな施策として位置付けられている。
「Vinachem Nong nghiep」は、農家の科学的で持続可能な生産に関する知識や実践経験、栽培ソリューションにアクセスできるオープンな情報プラットフォームとして構築された。インターネット上に多様な情報が氾濫する中、信頼性と実用性を兼ね備えた公式情報チャネルへの需要に応えることを目的としている。
 同プラットフォームでは、栽培技術の助言、肥料の効率的な使用方法、生産コスト削減策、グリーン農業モデル、作物管理のノウハウ、持続可能な農業の最新動向などを発信する。内容は、現場動画、農地リポート、インフォグラフィック、専門分析、専門家とのQ&Aなど、農家が理解しやすく実践に活用しやすい形式で提供される。
 また、Vinachemは農業、作物、土壌栄養分野の専門家チームを組成するとともに、企業、研究機関、政治・社会組織、業界メディアを結ぶ連携体制を構築し、農家支援ネットワークの拡大を目指す。さらに、ベトナム農業環境新聞との協力協定締結に加え、肥料・農業化学分野の主要な12の傘下企業ともコンテンツ開発で連携し、実務データや専門知識を提供することで、農家とベトナム農業の持続可能な発展を支援していくとしている。

SmartPayがBizLoanと戦略提携しSME向けデジタル金融エコシステムを拡大(5月18日)

 SmartPay(ベトナムのデジタル決済・金融サービス企業)は、BizLoan(企業向け融資・金融ソリューション支援企業)と、ベトナムの企業向けデジタル金融エコシステム拡大に向けた戦略提携を締結したと発表した。
 両社は、SME(中小企業)向けに成長資金の融資、当座貸越枠、法人クレジットカード、事業運営・成長を支援するデジタル金融ソリューションなどを共同で展開する。今回の提携を通じ、SmartPayはVPBank(ベトナムの民間商業銀行)とともに開発を進める「SmartSME by VPBank」(SME・個人事業主向けデジタル金融プラットフォーム)の展開をさらに拡大する。これにより、デジタル金融サービスの利便性向上、事業資金へのアクセス拡大、企業の効率的なデジタル運営を支援する。
 SmartPayは、現在のSMEに必要なのは単なる資金アクセスだけでなく、事業モデルや成長段階に応じた金融ソリューションであるとしている。BizLoanとの戦略提携は、同社が注力するSME向けデジタル金融エコシステム拡大の一環である。BizLoanも、SmartPayのエコシステムとの連携により、SMEが実際のニーズに合った金融ソリューションへアクセスしやすくなり、ベトナム企業の金融デジタル化を促進できるとの見方を示した。
 今後、両社はデジタル金融ソリューションの連携をさらに拡大し、SMEや個人事業主の運営管理、資金管理、デジタル環境での持続的成長を支援していくこととする。

Vietcombankが日本・香港向けQR越境決済サービスを拡大(5月18日)

 Vietcombank(ベトナムの大手商業銀行)は、QRコードを使った越境決済サービスを日本および香港に拡大したと発表した。
 同社の顧客は日本や香港で旅行、出張、留学、親族訪問をする際、VCB Digibank(同行のデジタル銀行アプリ)でQRコードを読み取ることで直接決済できるようになった。顧客は出発前に現金を両替する必要がなく、別の決済アプリを追加でインストールする必要もない。すべての取引はベトナムドン口座から直接実行される。
 Vietcombankは現在、Alipay+(Ant Internationalが運営する越境決済プラットフォーム)との提携を通じ、50以上の国・地域でQR越境決済を提供するベトナム初かつ唯一の銀行である。日本と香港は、ベトナム人に人気の高い旅行、出張、留学先であり、デジタル決済インフラも発達している。レストラン、コンビニ、スーパー、観光施設、交通関連サービスなど、多くの場面でQR決済が利用可能である。
 Vietcombankは、Alipay+との協力について、単なる技術連携ではなく、顧客にシームレスなデジタル決済体験を提供する取り組みであるとしている。同社は、顧客が海外でもスマートフォンとVCB Digibankだけで迅速かつ安全に決済できる環境を整備することを目指す。

FPTが徳洲会と医療DX分野で包括協力を発表(5月19日)

 FPT(ベトナムIT大手)は、日本の医療グループの徳洲会と、医療・ヘルスケア分野のデジタル変革を推進する協力を発表した。
 今回の協力は、ベトナムと日本の包括的協力方針を具体化する取り組みの一つである。合意に基づき、FPTおよび関連会社は、ベトナムでのヘルスケア事業において徳洲会ブランドを使用できるようになる。
 また、両社はベトナムと日本の病院システムにおいて、先進的なITソリューションの開発・導入を共同で推進する。AI、ビッグデータ、IoT、クラウド技術の発展を背景に、医療サービスの高度化に向けた協力を進める方針である。
 徳洲会は、FPTとの協力を通じて先進技術を活用した新たな価値を創出し、ベトナムの医療サービス品質向上に貢献したい考えである。FPTは、創業以来「人のための技術」を重視してきたとし、特にAIを活用して一人ひとりにより良いヘルスケアを提供することを目指す。徳洲会の大規模医療システム運営力と、FPTの技術、データ、導入経験を組み合わせることで、ベトナム、日本、地域市場に向けた高付加価値のデジタル医療ソリューションを開発できるとしている。
 FPTは、世界各国で企業・組織のデジタル変革とAI活用を支援しており、医療・ヘルスケア分野でも実績を持つ。同社は、行政機関、医療機関、製薬会社、薬局、利用者をつなぐ包括的なデジタル医療エコシステムの構築を目指している。
 FPTのデジタル医療システムは、GE HealthCareやBayadaなど大手医療グループとも戦略的関係を築き、米国、日本、欧州での展開を強化している。
 徳洲会はこれまで、4大陸の複数国に対して医療施設、医療技術、医療サービスの支援・移転を行ってきた。今回のFPTとの協力は、ベトナムにおける医療DX(医療分野のデジタル変革)と質の高い医療サービスの普及を後押しする取り組みと位置付けられる。

Vinacominが丸紅と鉱物・アルミ分野で包括協力拡大を協議(5月21日)

 Vinacomin(ベトナム石炭・鉱物産業グループ)は、丸紅と、両グループ間の戦略的協力拡大に向けた協議を行ったと発表した。
 丸紅側は、Vinacominとの今後の重点プロジェクトへの参画と協力に関心を示した。具体的には、アルミナ(酸化アルミニウム)工場の拡張や、アルミ電解・製錬プロジェクトなどが協力候補として挙げられた。
 Vinacominは、これまでの両社の実質的かつ効果的な協力を高く評価したうえで、丸紅に対し、Vinacominの事業分野についてより深く調査し、双方の強みを生かせる新たな協力領域を模索するよう求めた。
 また、同社は、丸紅との協力構想を具体化するため、今後も積極的に同行し、必要な条件を整える方針である。両社は、共同プログラムをより深い段階へ進め、高い経済効果を生み出すことを目指す。

VNPTがKDDIと新モバイル通信ブランド展開で戦略提携(5月22日)

 VNPT(ベトナム郵政通信グループ)は、KDDI(日本の大手通信会社)とベトナム市場向けの新たなモバイル通信ブランドを共同で開発・展開する戦略提携を発表した。
 今回の提携は、両社がデジタル技術および次世代モバイルサービス分野における協力関係を強化する長期的な戦略の一環として位置付けられている。新ブランドは、若年層やテクノロジー志向の利用者、デジタルサービスへの関心が高い顧客層を主なターゲットとしており、ベトナムの通信市場における新たな成長機会の創出を目指す。
 同プロジェクトでは、KDDIが持つ国際的な事業運営ノウハウと先進的な技術力、VNPTが保有する全国規模の通信インフラや市場基盤を融合する。KDDIは、日本で展開するデジタルモバイルブランド「povo」の開発・運営経験を共有し、利用者ごとに最適化されたサービス設計やデジタル体験の向上を支援する。一方、VNPTは、広範な通信ネットワーク、多様なデジタルサービス・エコシステム、全国販売網を活用し、新ブランドの市場浸透を後押しする。
 新ブランドは、日本品質のサービス基準とKDDIのデジタル通信ブランド運営経験に加え、VNPTの通信インフラや顧客ニーズに対する深い理解を組み合わせることで、ベトナムの利用者に対して差別化された通信サービスと高度なデジタル体験を提供することを目指しているとしている。

Viet Huong Ceramicsがダナンに新ショールーム開設、環境配慮型建材事業を拡大(5月25日)

 Viet Huong Ceramics(ベトナムの建材・陶磁器メーカー)は、ダナン市に「Viet Huong Ceramics & Sanitaryware」ショールームを開設し、環境配慮型建材の生産・輸出事業を拡大していくことを発表した。
 同ショールームは、中部地域における同社の販売網として6店舗目となる。Viet Huong Ceramicsは現在、1,000を超える商品カテゴリーを展開しており、「高級・グリーン・持続可能」を事業戦略の柱として市場開拓を進めている。
 同社は、イタリア、スペイン、中国、インドなど建材産業が発展した国々から高級タイル製品を輸入・販売しているほか、欧州の高級ブランドであるRocersaやRondineのベトナムにおける独占輸入販売パートナーとして事業を展開している。一方で、輸入販売事業だけでなく、ベトナムブランドによる環境配慮型建材の開発・生産にも注力しており、持続可能な建材需要の高まりを背景に、中部地域におけるグリーン建材分野の先駆的企業の一つとして存在感を高めている。
 また、同社は、200トン油圧プレスラインを備えた建材工場に投資しており、年間生産能力は13万5,000㎡に達する。製品はすべて非焼成技術を用いて生産され、製造工程でCO2を排出しない環境配慮型の生産体制を採用している。装飾通風ブロックやセメントタイル、Terrazzo(人造大理石調の床・壁材)などの製品は、すでに海外市場への輸出実績を有しており、ベトナム建材ブランドの国際競争力向上にも貢献しているとしている。

PSL Machineryがガーナ政府とカシューナッツ産業発展に向けたPPP協定を締結(5月28日)

 PSL Machinery(ベトナムのカシューナッツ加工設備・工場建設企業)は、ガーナ政府傘下のTCDA(樹木作物開発庁)と、ガーナのカシューナッツ産業発展に向けたPPP(官民連携)協定を締結したと発表した。
 今回の協定は、ガーナ国内におけるカシューナッツ加工率を50~60%へ引き上げる国家目標を支援するもので、加工能力の強化、持続可能なバリューチェーンの構築、付加価値の向上を目指している。PSL Machineryは、現代的なカシューナッツ加工工場の調査、設計、導入に参画し、先進技術や運営ノウハウを提供することで、ガーナをアフリカにおけるカシューナッツ加工とバリューチェーン統合のモデル国へ育成する方針である。
 協力内容には、土地・インフラの初期評価、技術的実現可能性調査、生産地域の開発計画の策定や将来的に全国展開が可能な加工工場モデルの構築などが含まれる。単なる設備供給にとどまらず、業界全体の標準化や技術基盤の整備を進める点が特徴となる。
 PSL Machineryは、カシューナッツ加工工場の設計・建設・機械製造を一括で手掛ける企業であり、自動化技術、高速加工、低ロス生産、輸出基準への対応を強みとしている。また、生産データのリアルタイム管理システムを導入し、稼働効率や品質、生産性の向上を支援している。
 現在はガーナに加え、コートジボワール、ギニアビサウ、ナイジェリアなどアフリカ主要市場でも事業拡大を進めている。今回のPPPは、現代的な加工エコシステムの構築や雇用創出、地域住民の所得向上にも寄与することが期待されており、アフリカ各国で進む国内加工率引き上げの流れに沿った戦略的な取り組みとしている。

Worldsteelがベトナムの粗鋼生産トップ10入りを発表(5月28日)

 Worldsteel(世界鉄鋼協会)は、ベトナムが初めて世界の粗鋼生産国トップ10入りを果たしたと発表した。
 2026年4月のベトナムの粗鋼生産量は210万トンと推定され、前年同月比4%増加した。これにより、ベトナムはイタリアを上回り、世界の主要鉄鋼生産国ランキングでトップ10入りを達成した。さらに、2026年1~4月の累計粗鋼生産量は850万トンとなり、前年同期比8.4%増と堅調な成長を示した。
 ベトナムの鉄鋼業は、2000年頃には輸入鋼片の加工が中心であったが、2010年以降は急速な発展を遂げてきた。現在では建設用鋼材に加え、機械製造、造船、エネルギー、国防産業向けなど幅広い分野に対応できる生産体制を構築している。近年は、Hoa Phat Dung Quat(ベトナム大手鉄鋼グループの大型製鉄複合施設)などの大規模で近代的な一貫製鉄所への投資が進み、高品質・高付加価値製品の生産能力も向上している。同施設では、機械製造用の鋼材やタイヤコード用鋼、溶接ワイヤ、ばね鋼、ねじ用鋼材、高速鉄道向けレール、形鋼など、高度な技術を要する鋼材の生産も拡大している。
 VSA(ベトナム鉄鋼協会)は、今回のトップ10入りについて、中国、インド、米国、日本、韓国、ロシア、トルコ、ドイツ、ブラジルなどと並ぶ重要な節目であると評価している。また、粗鋼生産の拡大は単なる生産規模の増加にとどまらず、上流から下流までの一貫した近代的投資と、グローバルサプライチェーンにおける競争力・自立性の向上を示すものと位置づけている。今後は世界トップ10の地位維持とともに、環境配慮型の生産および製品利用の推進に取り組むとしている。

Den OudenとDe Heusがタイニン省で有機肥料工場を着工し循環型農業を推進(5月29日)

 Den Ouden(オランダの有機肥料・土壌改良ソリューション企業)とDe Heus(オランダ系の動物栄養・飼料大手)は、タイニン省で有機肥料工場「Den Ouden GrowSolutions」の起工式を実施したと発表した。
 同プロジェクトは、農業資源を最適利用・再循環することで、効率的で持続可能かつ環境配慮型の農業バリューチェーン構築を目指すものである。
 新工場は、タイニン省タンホイ第2工業クラスター内の5万㎡の敷地に建設され、工場では、農業副産物、特にこれまで廃棄物と見なされてきた家禽ふんを原料に、高品質な有機土壌改良材や有機肥料を生産する。果樹栽培、農業生産、花き栽培向けの有機土壌改良ソリューションを提供する計画である。
 同プロジェクトは、畜産廃棄物を価値ある資源へ転換し、環境負荷を低減するとともに、土壌の肥沃度改善と作物の生産性向上に貢献する。GrowSolutions(Den Oudenの有機肥料ブランド)が国内市場での処理、生産、販売を担い、De Heusおよび畜産農場パートナーが家禽ふん原料を供給する。
 タイニン省は農業発展の潜在力が高く、De Heus-Hung Nhon(畜産・農業連携)の重点地域でもある。同地域ではハイテク農業複合施設への投資が進んでおり、今回の工場は畜産、廃棄物処理、肥料生産を結ぶ循環型農業モデルの重要な一部となる。
 De Heusは、動物栄養分野の大手企業として、畜産副産物の再利用を通じた循環型経済モデルを推進している。一方、Den Oudenは有機肥料、バイオスティミュラント(植物の成長を促す生物由来資材)、土壌改良、バイオソリューション分野で長年の経験を持つ。両社は、Den Oudenの技術力とDe Heusの畜産・持続可能な農業に関する知見を組み合わせ、ベトナムの実情に合った有機肥料ソリューションを提供することを目指すとしている。

VinachemがDSM-FIRMENICHと戦略的協力関係を構築(5月29日)

 Vinachem(ベトナム化学グループ)は、DSM-FIRMENICH(栄養・健康・香料・美容分野の世界大手)と戦略的協力関係を構築したと発表した。
 今回の提携は、両社が戦略的協力に関する覚書を締結し、長期的な協力枠組みを構築する。これにより、Vinachemは国際連携の強化や技術革新の推進を通じて、ベトナムの基幹産業発展における役割をさらに高める方針である。DSM-FIRMENICHは、栄養、健康、香料、美容分野で世界的な研究開発力と供給ネットワークを有しており、今回の協力を通じてVinachemは先進技術へのアクセスを拡大し、高付加価値の消費化学品開発を加速させる。
 MOUに基づき、両社は事業開発、市場拡大、技術移転、競争力向上を重点分野として協力を進める。特に、Vinachem傘下企業向けに家庭用洗剤、化粧品、パーソナルケア製品向けの高機能香料を供給し、製品の付加価値向上を図る。また、新技術ソリューションの研究・助言や製品開発支援、消費者体験の向上に向けた取り組みでも連携する。
 今回の提携は、ベトナム政府が推進する科学技術、イノベーション、デジタル変革を推進するベトナムの政策方針にも沿うものであり、国有企業による技術主導型成長とグローバル・バリューチェーンへの参画拡大を示す事例として注目される。Vinachemは現在、肥料、基礎化学品、消費化学品、電池、ゴムタイヤなど幅広い事業を展開しており、デジタル変革やグリーン転換、国際協力を通じてASEAN有数の化学企業、さらには東南アジア上位500社入りを目指すとしている。

VinachemがHatecoとリエンチエウ港向け技術ゴム製品供給で協力(5月30日)

 Vinachem(ベトナム化学グループ)は、Hateco(ベトナムの物流・港湾インフラ企業)と、ダナン市のリエンチエウ・コンテナ港プロジェクト向け技術ゴム製品の供給に関する協力可能性を協議したと発表した。
 同プロジェクトは、大規模で近代的な港湾・物流拠点として計画されており、貨物通関能力の向上、海洋経済の発展、国際サプライチェーンとの接続強化を目指すものである。
 Hatecoは、物流、インフラ、港湾分野で実績を持つ多角化企業であり、近年は大規模で近代的な港湾プロジェクトへの投資を強化している。リエンチエウ港は、中部地域および東西経済回廊の重要な物流拠点となることが期待されている。
 DRC(ダナンゴム株式会社、Vinachem傘下のゴム製品メーカー)が、港湾、海事、重工業向けの技術ゴム製品に関する生産能力と実績を持っている。同社は50年以上の歴史を持つゴム・タイヤ企業であり、近代的な生産設備と技術人材を有し、国内外の重点インフラ案件の厳しい要求に対応している。
 DRCは、港湾向けの防舷材、ゴム支承、海洋・港湾施設向けの各種技術ゴム部材を強みとしている。これらの製品は高い技術基準に基づいて生産され、耐久性、耐荷重性、港湾特有の使用環境への適応力を備えている。
 今回の協力は、Vinachemの成長目標の達成に寄与するとともに、同社製品の品質と役割を改めて示すものと位置付けられる。Vinachemは、インフラ近代化と国家発展に貢献する製品供給を進めることとしている。

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