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タイ経済ニュース:2026年6月前半

Siam Gas社が2026年のLPG販売量10.5%増を予測(6月5日)

 タイで2番目に大きい液化石油ガス(LPG)取引会社であるSiam Gas and Petrochemicals社(SGP)は、中東情勢の緊迫化による世界的な液化石油ガス(LPG)価格が急騰したにもかかわらず、2026年の販売量が前年比少なくとも10.5%増の350万トンに達する見通しを発表した。
 同社は、2026年第1四半期に約100万トンを販売しており、年末までにさらに250万トンの販売を見込んでいる。事業構成では、海外市場および貿易事業が引き続き中核を担い、総売上高の75%を占める見込みで、国内事業は25%と予測している。
 同社は、過去2年間にわたり売上高が減少したものの、2026年には回復基調に転じるとの見方を示した。これまでの業績低迷は、中国市場における供給過剰に加え、石油化学製品需要の低迷や世界的なLPG価格の変動が主な要因だったという。一方で、2026年第1四半期の業績は改善傾向を示しており、売上高は前年同期比17.6%増の232億バーツとなった。
 特に、中国およびベトナム向けの海外売上高が前年同期比33.6%増と大きく伸長したほか、貿易事業も力強い成長を記録し、全体業績を押し上げた。今後については、アジア全域でのエネルギー需要の拡大が下半期の市場環境を支える要因になると見込んでおり、事業成長の継続に期待を示している。

K-Researchが外国人によるマンション購入20%減を予測(6月8日)

 カシコン・リサーチセンター(K-Research)は、2026年の外国人によるマンション購入件数が前年比20%減少し、新型コロナウイルス感染拡大以降で初めて年間ベースの減少に転じるとの見通しを発表した。
 不動産情報センター(REIC)のデータによると、2026年第1四半期における全国の外国人向けコンドミニアム譲渡件数は3,214件となり、前年同期比17%減少した。特にバンコクおよび周辺地域では1,239件と前年同期比35%減となり、主要市場で大幅な落ち込みが見られた。K-Researchは、この減少傾向が年間を通じて続き、通年では20%程度の減少幅になると予測している。実現すれば、新型コロナウイルス感染拡大以来5年ぶりの年間減少となる見込みである。
 今回の市場減速は、中国およびミャンマーからの購入需要の低迷が主な要因とされる。両国の購入者はこれまでバンコクおよび近郊における外国人向けマンション取引額の約60%を占めており、その需要鈍化が市場全体に大きな影響を及ぼしている。
 また、第1四半期における外国人によるマンション譲渡総額は130億バーツと前年同期比18%減少し、1戸当たりの平均取引額も415万バーツと0.7%低下した。背景には、高水準の家計債務、所得の伸びを上回る生活費の上昇に加え、昨年の信用引き締め以降も金融機関が厳格な融資基準を維持していることがあるとしている。

タイ政府がウドンタニ国際園芸博覧会の振興のために2億9000万バーツを割り当てる(6月10日)

 タイ政府は、2026年11月1日から2027年3月14日まで、ウドンタニ県で開催される予定の「ウドンタニ国際園芸博覧会2026」の開催準備を進めている。
 政府は、2026年度中間予算から2億9,000万バーツを、経営、広報、イベント企画にかかる費用に充てることを承認した。同博覧会は、国際園芸家協会(AIPH)の認証を受け、世界で初めて湿地帯で開催されるイベントとなった。また、タイ北東部で園芸博覧会が開催されるのも初めてである。園芸、農業、技術、イノベーション、生物多様性の可能性を示すとともに、経済機会、観光、地域および国家の発展に貢献することが期待される。
 政府は、このイベントが東北地方の新たな経済の原動力となり、約360万人の来場者が320億バーツ以上の収益を生み出し、国内総生産(GDP)に200億バーツ以上貢献し、約8万1,000人の雇用を創出し、約77億バーツの税収を生み出すと期待している。
 また、ウドンタニ県および周辺地域における観光、貿易、投資、都市開発を促進する重要な機会となるだけでなく、同地域のホテル、レストラン、運輸、地域企業、農業、サービス業などの事業者の収入創出にもつながる。
 政府は、農業省を通じて、予算執行、建設、安全、サービス体制、広報計画、イベント後の会場利用計画など、あらゆる側面からイベントの進捗状況を監視するとしている。

WHA社がデータセンター特化型工業団地の実現可能性調査を実施(6月10日)

 タイ工業団地大手のWHA社は、データセンター、クラウドサービス、人工知能(AI)関連産業に特化した新たな工業団地の実現可能性調査を進めていると発表した。
 同社は、東部特別開発地区(EEC)内を「データセンター工業団地」として位置付ける計画を検討しており、主に外国企業を中心とした投資家の事業展開を支援する拠点として整備する方針である。現在、タイでの事業拡大や追加の工業用地取得を検討している大手データセンター事業者と協議を進めており、安定したインフラ供給体制の構築に向けて政府機関とも連携している。
 同社によると、同工業団地の運営には約1,000メガワット規模の再生可能エネルギーが必要になる見込みであり、持続可能なエネルギー供給体制の整備が重要な課題となる。また、データセンター開発用として100ライ以上の工業用地を求める海外投資家との契約を、2026年上半期中に締結する見通しである。
 近年、デジタルインフラ需要の拡大を背景に、タイはデータセンター投資先として注目を集めている。WHA社は、2026年後半のタイの投資環境について、中東から東南アジアへの資本移転が進むと予測しており、特にデータセンター、自動車、エレクトロニクス分野への投資流入が加速すると見込んでいる。

SPRC社が完全統合型エネルギー供給事業者となるための計画を発表(6月15日)

 タイの石油精製大手Star Petroleum Refining社(SPRC)は、2026年に単独の製油所事業者から、統合されたエネルギー供給企業へと変貌を遂げる方針を発表した。
 同社は、タイにおけるCaltexの燃料販売事業の買収および統合を完了した。これにより、従来の石油精製事業に加え、燃料小売流通事業へ本格的に進出し、エネルギーバリューチェーン全体をカバーする事業体制の構築を進める。これまで同社は、精製油の約85%を石油化学や輸送分野などの産業向けに供給し、小売向けは15%にとどまっていたため、原油価格や精製マージンの変動による影響を受けやすい事業構造となっていた。
 今後は、子会社のStar Fuels Marketing(SFL)を通じて小売事業を拡大することで、収益基盤の多様化を図る。Caltexブランドとの統合により、両社の強みを活用しながら市場競争力を高めるとともに、エネルギー供給網全体における地位強化を目指す。
 また、同社は2026年に複数の投資プロジェクトを開始した。製油所では、大規模な定期メンテナンスと効率改善を実施するとともに、運輸・観光業界の需要増加に対応するため、ジェット燃料の生産能力を月間1億リットルから1億1,500万リットルへ15%増強した。さらに海上積載設備の改良も進めている。小売部門では、Caltexのサービスステーション網を今後数年間で200店舗拡大し、全国530店舗体制を構築する計画で、2026年中には最大30店舗を新設する見込みである。同社は、これらの戦略と投資計画を通じて、タイの消費者のエネルギーニーズに応えながら持続的な成長を実現するとしている。

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